2019年3月は東京道場です!

Today's Wind 20193月号

空手に魅せられて

伊藤浜子

 

 三年前、私は「空手はありえません!」と、六十五歳で空手を始めた主人の誘いを浅はかにも断り続けていました。

 でもある秋の日、しぶしぶついて行った空手のお稽古で私の空手観は一変しました。

 

 そこで拝見した森会長の“形”に強く心を打たれてしまったのです。当時の私は、空手に“形”というものがあることも知らず私には縁のない格闘技としか思っていませんでした。

 そして、胴着に初めて袖を通した日に「とりあえず三ヶ月はお休みしないでお稽古に通う」というルールを自分の中に作りました。会長のお稽古のプログラミングはすばらしく三時間はあっという間です。ただ私は、一つ教えていただいては一つ忘れ、自分が情けなくなることもしばしばです。

 

 三年経った今、私は空手は数学の演習問題を解くのと一緒で、基本をスパイラルに一つ一つ積み重ねていかないと上達できないと思っています。深い四股・深い前屈・深いねこ足立ちができるようになるよう精進したいと思います。それは還暦が目前の身としてはとても厳しいことなのですが・・・

 

 今では空手のお稽古は私の生活の一部となり「火曜日の夜は空手!」がすっかり定着しました。以前できなかったことができるようになったり、新しい“形”を教えていただくとウキウキしてしまいます。 

 

 また、次男のお嫁さんも一緒に参加させていただいておりますので、家族の絆が深まったのは私にとって思いもよらないプレゼントでした。彼女は、昨年の奈良の大会では空手を始めて四ヶ月でしたのに“組手”と“形”の両方に出場させていただきました。主人と私がまだできないことを彼女は簡単にできてしまうのでこれからがとても楽しみです。

 東京道場は、女性のメンバーも増え、我家も含めて皆様ご家族をお連れになるアットホームな雰囲気です。お稽古の後の“飲み会”はアルコールが苦手な私でも酔ってしまうくらい楽しい会です。

 

 森会長、奥様の由美子様、木下先生、そして皆様に暖かく支えられて空手のお稽古に励めることに心より感謝いたしております。

 私に新しい世界を与えてくれた主人にも・・・

 

 皆様これからもどうぞよろしくお願いいたします。