新年を迎えて

皆さん、明けましておめでとうございます。

清々しく健やかな新年を迎えておられることと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて、昨年は日本各地で火山活動が活発化したり、記録的な大雨で甚大な被害をもたらしたことなどの自然災害が多発しました。また、国際社会・政治面ではイスラム過激派組織が世界各地でテロ行為を活発化させたり、南沙諸島埋め立て問題を筆頭に中国による侵略的行為がエスカレートするなど国際的な治安が乱れるなか、わが国では安保関連法案を巡り国を2分して議論が沸騰したことなど、不安定で不安な出来事が続きました。でも「安心してください!」。今年は「さる年」です。そもそも干支でいう「さる」とは、年賀状などに描かれている“猿”ではなく、草木が伸びて実が成熟し固まっていく時期という意味で“申(さる)(伸)”と書きます。また、その発音から“(悪いことが)去る年”とも言われていて、結構、縁起の良い年になることが期待できます。皆さんも、心機一転、ぜひ新たな目標を掲げてスタートしていただきたいと思います。
 さて、2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックの正式種目として、空手が内定しました。これからの5年間は、より多くの人が空手を見たり・聴いたりする機会が増え、興味をもっていただける人も多くなるでしょう。私たち錬聖会としても、若い人たちに空手を広げて行く千載一遇のチャンスと捉え、積極的な活動をしていきます。また、練習生のみなさんは、文字通り、オリンピック出場の道が開かれたのですから、さらに高い目標をもって、日々の練習に励んでいただきたいと思います。皆さん一人ひとりに無限の可能性が潜んでいます。そして、その可能性を開花させるかどうかは、夢(目標)に対する強い気持ちと日々の努力の総和で決まります。ぜひ、自分の可能性を信じて、前向きな気持ちで新しい年をスタートしてください。

 

2016年1月1日
                                                                                   日本空手道錬聖会 会長 森 拓生