発足半年、錬聖会東京支部は元気はつらつ!
あの暑い夏の日差しがいつのまにか影を潜め、秋の風情が日増しに色濃くなっています。これからしばらくは、勉強に、スポーツに、行楽に、何をするにも前向きになれる季節です。改めて、四季のある日本に生まれた有難さを感じる今日この頃です。皆さんもぜひ、秋を存分に満喫してほしいと思います。
さて、今回は、約半年前に発足した錬聖会東京支部の活動についてご紹介します。
私が東京で勤務を始めてまもなく4年が経過しようとしていますが、その2年が経過した頃、私自身も定期的に身体を動かしたいと思い、まわりの人に声をかけ、オフィスの会議室を使ってストレッチと基本程度から練習を始めたのがきっかけでした。当初2人~3人であった練習生も今や20人ほどに増え、内8人が本格的に練習したいと、錬聖会の会員として登録されています。現在は、毎週火曜日を所定の練習日として東京・神田にある千代田区スポーツセンターの一室を借りて練習に励んでいます。練習生の職業は、東芝や日立、パナソニックといった電機メーカー社員のほか、大学教授、税理士、一級建築士、官庁職員・団体職員と多種多様で、結構インテリジェンスの高い集団です。
そして、私としての最大の関心事は、その成長ぶりです。多くの人は未経験かつ平均年齢50歳超ですので、ゆるい練習をしているのではないかと思われるかもかもしれませんが、豈図らんや、練習をはじめて半年から1年で、平安の形を練習し、自由組手にも嬉々として取り組んでいます。
果たして東京支部メンバーのエネルギー源は何でしょう?!
ひとつは「無心」、経験のなさがむしろ教わったことをすべて吸収する作用となっていること。そして、私が最も驚いているのは「集中力」、忙しい合間の週1回の練習にすべてのエネルギーを集中させ、頭と身体の両方で新しいことを習得しようとするその集中力は目を見張るものがあります。
結果、夫々の年齢からは想像できないほどの成長(基本・技の習得)を果たしているのです。もちろん、目標はひとそれぞれで、ある人は体脂肪率が低下したことを、ある人はゴルフの飛距離が伸びたことを、またある人は片足立ちで靴下を履けるようになったことを実感して喜んでいます。そうです、この方々は後半戦に入った人生において、「ポジティブな健康(人生をエンジョイするためのエネルギー)」という最高の財産を手に入れつつあるのです。そして、そういった喜びを共有しあうことで東京支部の結束は益々高まっており、将来に向けて組織拡充の可能性を大いに秘めていると考えています。
もちろん、大阪、奈良の道場は目的も違えば、年齢構成も異なりますが、「無心で学ぶ」という姿勢と「練習に対する集中力」は見習うべき点があろうと思います。また、機会があれば合同で練習する機会も設けたいと思いますので、お互いに楽しみにしておいてください。
2015年10月1日
日本空手道錬聖会 会長 森 拓生